在宅人工呼吸器装着児(者)の教育的ニーズ : 子どもの自立と社会参加に向けて保護者が期待すること
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概要
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障害の多様化に伴い,教育の分野において特別支援教育のあり方が問い直されている。人工呼吸器装着児は医療依存度の高さから,医療職との連携が不可欠であるにもかかわらず,連携体制の構築に関しては模索状態である。適切な連携体制の構築のためには,まず,教育的ニーズを明らかにする必要があり,本調査では人工呼吸器装着児(者)の保護者を対象にアンケート調査を実施した。111名より回答が得られ,その結果,37名(33.3%)が就学していたが,学習時間の短さが明らかとなった。人工呼吸器装着児の自立を促す教育ニーズとして,義務教育の充実,人工呼吸器に関連した健康教育の充実,母児分離や高等教育への進学,就職支援といった精神的,経済的自立に向けた支援があげられた。保護者らはレスパイト,母児分離を教育施設に期待し,施設という枠組みを超えた支援体制の整備を求めていた。人工呼吸器装着児の自立と社会参加を促す看護として,関連職種と連携した医療的ケアの実施以外に,人工呼吸器装着による偏見の是正,特別養護支援学校という場を利用した関連職種への技術指導やエビデンスの創出,活用があげられた。
- 2013-01-00
著者
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