日本在来 Hemerocallis spp. の RAPD 分析による遺伝的変異および類縁関係の評価
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概要
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RAPD法により,日本国内に自生の Hemerocallis 属内における種,変種および個体間の遺伝的変異を評価し,類縁関係を推定した。20 種のランダムプライマーを用いた PCR で,248 のバンドが検出され,そのうちの 240(96.7%)のバンドで多型がみられた。多型データに基づく AMOVA の結果,遺伝的変異は種間に比べて変種間で小さく,同データによる主座標分析および平均距離法によるクラスター解析により,各変種について既知の分類を反映した配置が得られた。さらに,これらの分析によって,H. dumortieri var. esculenta 内における低地タイプの個体群が遺伝的に区別可能であると共に,H. aurantiaca(ハマカンゾウ)および H. fulva(ノカンゾウ,ヤブカンゾウ)の両種が遺伝的に近縁であることが示唆された。本研究は,DNA マーカーを用いて日本在来の Hemerocallis 属内における遺伝変異および類縁関係を示した最初の報告である。
- 2013-03-18
著者
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