人工社会モデルを用いた世論形成過程における意見交換が投票に与える影響分析
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概要
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選挙や投票行動に関する研究は,議会制を採用した国々における政治の仕組みや動向を理解する上で重要であると考えられる.また,有権者の投票は選挙後の経済や政治の動向に強く影響するため,有権者の政治的意思決定の重要性が指摘されている.有権者は政治的意思決定に必要な情報を他者やマスメディアから収集し投票を行うと考えられている.本論文では有権者の政治的意思決定によって形成される世論の形成に着目している.また,コミュニケーション空間の拡大により,有権者が投票行動を決める際に必要な情報の入手経路や手段に大きな変化がおきていると考えられる.本研究では有権者の情報収集と投票行動に着目し,人工社会モデルを構築している.提案モデルでは,他者やマスメディアから伝達される情報の曖昧さを考慮して,エージェント間で伝達される評価を定式化している.本論文では,世論調査アンケートから有権者の社会属性(年齢や性別等)と各政党に対する評価を抽出し,エージェントの初期値を設定する.シミュレーション実験では提案モデルを用いてコミュニケーション空間の拡大が世論の形成に与える影響を分析する.
- 2013-03-11
著者
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