利き手と非利き手による円運動の解析
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概要
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利き手と非利き手の運動の違いを調べるために,上肢による円運動を計測・解析した.被験者の手先位置が運動中に表示される視覚あり条件,手先位置が表示されない視覚なし条件,手先位置が表示されないが経由点を提示する経由点条件の3通りの提示条件を設定した.各条件につき10人の被験者が利き手と非利き手で円運動を行った.いずれの提示条件においても,運動時間,速度,軌跡の誤差,躍度の2乗和などのデータにおいて利き手と非利き手の間に明確な違いは見られなかったが,曲率に関するデータは3条件のすべてにおいても利き手と非利き手で明確な違いが見られ,また,速度のパワースペクトルの平均は視覚あり条件においてのみ利き手と非利き手で差があった.更に,視覚フィードバックに遅れ時間を付与することで,曲率に関するデータの値は低下した.これらの結果より,利き手と非利き手の運動の違いは視覚や自己受容感覚といった求心性情報によるフィードバック信号の遅れ時間によるものであると推測する.
- 2012-03-07
著者
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