日本語教育における類義語指導の一考察 : 系統的な指導原理へ向けての提言
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概要
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外国人に対する日本語教育において、基礎段階からの類義語指導の重要性・必要性はかねがね指摘がなされている。学習者の理解状況はあるものの、発音・表記・文型などの指導はいわば定型化されており、誰が教えても大差なく教えることは可能である。しかしながら、語彙の指導、特に類義語の指導に関しては事情が変わる。学習者が紛らわしく分かりにくいと思う類義語の相違は、最も端的なケースでは「大体同じです」という説明で終えられてしまい、そこまで極端ではなくても、一見無難には見えるものの適切とは言えない語義説明がなされることが多い。明らかなように、語は形態が最も教えやすく、意味が最も教えにくい。現実問題として、日本語教育における類義語・類意形式の指導は現在全て個人の教員の責任に委ねられている。そうした状況を鑑みつつ、本稿では、日本語教育における類義語指導について、系統的な指導原理へ向けての一提言を行いたい。
- 2011-03-31
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