コナラ林における異なるメッシュサイズのリターボックスを用いた中型土壌動物の動態と葉リターの分解
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概要
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異なるメッシュサイズ(1.0mmと25μm)で両端をふさいだリターボックス(PVC)を用いて,コナラ葉リターの初期1年間の分解過程に及ぼす中型土壌動物の影響を調べた。1.0mmメッシュのリターボックスは微生物と小型・中型土壌動物の侵入を可能とするため,25μmメッシュのリターボックスは中型土壌動物の排除のため利用した。両メッシュ処理のリターボックス内の環境条件(温度,相対湿度及びリターの含水率)に有意差はなかった。25μmメッシュのリターボックスは中型土壌動物の排除に効果的であった。初期3ヶ月のリターの重量消失は25μmメッシュ処理で有意に速かったが,6,9及び12ヶ月後のリターの重量消失には両区の間に有意な差はなかった。リターの分解速度(k)は1.0mmメッシュ処理区で0.57yr^<-1>,25μmメッシュ処理区で0.53yr^<-1>となった。リターの窒素残存量は1年間を通して両処理区の間に有意差はなかった。C/N比は12ヶ月以後1.0mmメッシュ処理区で有意に低くなった。これらの結果から,窒素不動化期間(0〜3ヶ月)で中型土壌動物は葉リターの重量消失速度を抑制させる可能性があるが,1年間のコナラ葉リターの重量消失速度及び窒素の無機化速度への中型土壌動物の寄与はほとんどないことが示唆された。
- 応用森林学会の論文
- 2003-09-29
著者
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中根 周歩
広島大学大学院・生物圏科学研究科
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中根 周歩
広島大学大学院生物圏科学研究科
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周 承進
広島大学大学院生物圏科学研究科
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林 明姫
広島大学大学院生物圏科学研究科
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中根 周歩
広島大学大学院
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