地域住民の環境意識向上活動に関する研究 : 熊本県緑川流域を事例として
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概要
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熊本県.緑川流域では,市民団体「天明水の会」によって自然体験,環境教育,環境保全活動等が行われ,多くの地域住民が参加している。本研究では天明水の会について,資料収集,聞き取り調査を行って,水の会の活動を分析した上で,住民と環境を結びつける取り組みについて考察した。天明水の会は,1992年,地域づくりとしての豊かな水環境の再生を目的に設立された。主な事業は,地域内や上流の小・中学生向けのカヌー教室,国有林との分収造林契約による「漁民の森」,「子供の森」,「有明の森」の植樹,さらに,流域におけるその他の団体と連携しての河川一斉清掃,青空市場,流域交流会等である。また,その活動は,活動自体の楽しみに加えて,それぞれの活動後のバーベキュー,懇親会といった遊びの部分が多く盛り込まれ,これも参加者に対する大きな誘因となっている。水の会の活動は,地域住民にとって共通の関心である「子供」と「自然」を媒介にて地域社会に働きかけることによって,子供から更には親も地域環境に関心を持つようになり,結果として地域環境に好影響を与える,という仕組みを持っていると考えられる。さらに,環境保全活動を地域に拡大していくための大きな原動力ともなっている。
- 応用森林学会の論文
- 2000-03-20
著者
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