就寝前の加温カフェインによる連続洗口は健常者の口腔内細菌叢を変化させる
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
カフェインは,コーヒー,紅茶,緑茶および烏龍茶などの飲料に含まれる良く知られた成分の一つである.それらの飲料は加温して飲まれることが多い.われわれのこれまでのin vitroでの試験において,そのような加温されたカフェイン液(HC)が,短時間で,口腔常在細菌種と比較して多くの誤嚥性肺炎起因菌種の生存率を低下させ,口腔細菌叢を改善する可能性が示された.そこで,HCが実際に口腔細菌叢に影響を及ぼすかどうかを調べるため,健常者を被験者(n=9)として単群のブラインド化されない27日間の介入試験を実施した.この結果,好気性連鎖球菌は,好気性細菌の中で高い割合を示し,介入による変化がみられなかった.嫌気性細菌では,介入により嫌気性連鎖球菌の割合が上昇し,Prevotella属の割合が減少傾向を示し,歯周病菌等嫌気性のグラム陰性菌の割合が減少した可能性が示唆された.これらの結果から,HCによる洗口は,常在菌の割合を留め,歯周病菌等の割合を減少させることにより,健康な健常者の細菌叢を改善したものと推察された.
- 2012-07-30
著者
関連論文
- カツオ(Katsuwonus pelamis)の卵巣油がラットに及ぼす抗不安作用(動物行動学)
- 若齢期の繰り返しストレスが雄Spontaneously Diabetic Toriiラットの糖尿病発症に及ぼす影響(実験動物学)
- カツオ(Katsuwonus pelamis)の卵巣油がラットの脳内モノアミンに及ぼす影響(動物行動学)
- カツオ卵巣油がストレス負荷後のラット血清成分に及ぼす影響(動物行動学)
- カツオ(Katsuwonus pelamis)の卵巣油がラットの不安行動に及ぼす影響(動物行動学)
- カツオ (Katsuwonus pelamis) 卵巣油を投与したラットにおける水浸拘束ストレスの胃出血性損傷に及ぼす影響
- 各種食品成分が口腔細菌種および誤嚥性肺炎起因菌種の増殖に及ぼす影響
- 加温カフェインによる洗口が健常者の口腔内細菌叢に及ぼす影響
- 就寝前の加温カフェインによる連続洗口は健常者の口腔内細菌叢を変化させる
- 就寝前の加温カフェインによる連続洗口は健常者の口腔内細菌叢を変化させる