顔・喉・腹の「3点計測システム」による「笑い」の客観的分類法の検討
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概要
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私たち人間は日常生活を送る中で「笑い」という行為を意識的あるいは無意識的に表出している。このような人間の「笑い」という現象を科学的に考察するためには、それらを客観的に把握する手法を構築することが求められる。本稿では、笑いが発生する際に反応の見られる「顔」、「喉」、「腹」の3つの身体部位に着目し、それらの動きを計測する「3点計測システム」を用いて、笑い発生時の各身体部位の反応の有無を検出することから笑いの客観的な分類を試みるとともに、それらの組み合わせから笑いを論理的に8つのパターンに分けて捉える「笑いの分類モデル」を導出した。「3点計測システム」の視座から人間の笑いを客観的に把握・分類することは、「笑い」の多様性に対して新たな視点を提起することにつながり、日々の生活の中で忘却されがちな私たち人間の笑いのあり方を自覚的に捉えるための契機になると考えられる。
- 2012-07-21
著者
-
森下 伸也
関西大学人間健康学部
-
板村 英典
関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士課程前期課程:関西大学ユーモア・サイエンスプロジェクト
-
池信 敬子
関西大学大学院社会学研究科マス・コミュニケーション学専攻博士課程前期課程:関西大学ユーモア・サイエンスプロジェクト
-
池田 資尚
NPO法人プロジェクトaH(アッハ)
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板村 英典
NPO法人プロジェクトaH(アッハ)
-
池信 敬子
NPO法人プロジェクトaH(アッハ)
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