酸化亜鉛薄膜トランジスタのサブギャップ準位と電気特性・信頼性への影響(シリコン関連材料の作製と評価)
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概要
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酸化亜鉛(ZnO)に代表される酸化物半導体薄膜トランジスタ(Thin-film Transistor : TFT)は現在主流の非晶質シリコン(a-Si:H)TFTに比較して高い電子移動度が得られ、かつ大面積基板への発展が可能と考えられることから、次世代フラットパネルディスプレイのスイッチング素子として注目され近年研究開発が活発化している。これらディスプレイ応用に加え、酸化物半導体はワイドギャップ半導体の特徴を活かした透明トランジスタが実現でき、新たなアプリケーションの創出が期待されている。しかしながらガラス基板上に形成する酸化物半導体は非晶質あるいは微結晶構造を有し、構造乱れや真性欠陥に起因する準位(サブギャップ準位)をバンドギャップ内に有している。これらサブギャップ準位はTFT特性に影響を与えるのみならず、バンドギャップ以下のエネルギーを持つ可視光照射時の光リーク電流の要因となっており透明トランジスタ実現の課題である。また、負のゲートバイアスストレス印加時に可視光照射を行うことで大きなしきい電圧シフトが生じることも酸化物半導体TFTの実用化に向けた課題として報告されている。今回ZnO製膜(スパッタリング)時の酸素分圧を変化させることでサブギャップ準位を変化させ、TFT特性、光リーク電流、ならびに光照射時の信頼性に関して検討した結果を報告する。
- 2011-12-09
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