雑音除去音声に対する主観評価と客観評価との関係
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概要
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雑音除去アルゴリズムの設計においては、高精度かつ効率よく雑音除去音声の品質を評価することが必要である。雑音除去音声の品質評価に関しては、聴取実験による主観評価が望ましい。しかし、主観評価は、多数の実験参加者の協力が必要であり、多大な評価コストを要する。雑音除去音声の品質評価の効率化の観点では、客観的歪み評価尺度の利用が考えられる。しかし、雑音除去による歪み音声の主観的な聴感印象を普遍的に予測可能な歪み評価尺度は存在しない。その理由の一つとして、歪み評価尺度の多くは、音声歪みの周波数的特徴や我々の聴知覚の静特性に基づいて設計されており、音声歪みの時間的変動については考慮していない。本報告では、音声歪みの主観評価と客観評価の関係を調査するため、短時間フレームごとに算出したセグメンタルSNRの時間的変動に着目する。セグメンタルSNRの時間的変動を定量化するため、高次の要約統計量を用いて、セグメンタルSNRの時間的変動と主観評価値MOSとの関係を調査する。セグメンタルSNRの発話内分布の非対称性が、平均SNRと主観評価値MOSとの乖離を説明付ける手掛かりとなることがわかった。
- 2011-11-11
著者
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