収穫量と必要労働量を考慮したスギ人工林長伐期施業体系の検討
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概要
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本研究ではスギ高齢人工林を対象とし,収穫量と労働量を同時に考慮した省力可能な施業体系が実現できるかどうか検討した。東京大学秩父演習林内の65年生スギ人工林をモデル林分とし,この林分の1輪伐期間における収穫量と必要労働量を予測した。皆伐施業の伐期齢は65年,長伐期施業の伐期齢は100年,120年,150年,複層林施業における上木の伐期齢は80年と100年とした。長伐期施業では65年生時に間伐を行うこととし,間伐率は本数割合30%と60%とした。複層林施業でも65年生時に間伐を行うこととし,間伐率は本数割合70%とした。間伐を行った年にスギを樹下植栽することとした。間伐率30%,120年及び150年以外の長伐期施業は皆伐施業よりも年当り収穫量が増加し,労働量当り収穫量ではいずれの施業も皆伐施業より増加した。複層林施業では皆伐施業よりも年当り収穫量が増加したが,労働量当り収穫量は減少した。したがって,長伐期施業の導入により収穫量を維持しつつ省力化するという森林管理における課題に対応可能であることが示された。
- 森林計画学会の論文
- 2006-12-31
著者
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