流域森林管理システム(III) : カラマツ林長伐期施業計画への支援
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概要
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本研究では長野県天竜川流域にある長谷村を対象地域として,カラマツ林長伐期施業計画の意志決定に必要な情報を提供する支援システムを示した。最初に対象地域の立地条件,地利条件および素材需要等を考慮し,GISにより対象林分の施業区分を行い,大径材施業,中径材施業,小径材施業および森林公益重視施業の4つに分けた。次に,システム収穫表を用いて成長および収穫をシミュレーションした。その結果次のことが明らかになった。1)間伐方法としては下層間伐が最も適当である。2)10年ないし15年ごとの間伐が適当である。3)総収穫量の最多となる伐期齢はいずれも50年前後である。4)総利用材積の最多となる伐期齢はI等地の大径材施業とII等地の中径材施業では50年で,III等地の小径材では60年である。最後に施業区分別の最適な伐期齢は,大径材施業と中径材施業では70年前後,小径材施業では60年前後と判断した。
- 森林計画学会の論文