立方体上の<i>n</i>-クイーン問題と<i>n</i>-ルーク問題
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概要
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2次元チェス盤上のエイトクイーンパズルを立方体表面上に拡張して構成されるn-クイーン問題およびn-ルーク問題について考察する.2次元チェス盤上のn-ルーク問題の解は自明であるが,立方体表面の6つの面にn × nのチェス盤を置いて構成した立体的なゲーム盤上のn-クイーン問題およびn-ルーク問題の解の個数や特徴は明らかではない.本論文では,1辺がnの立方体表面上で互いに攻撃しないルークの最大個数は$\lfloor 3n/2 \rfloor$であることを証明し,互いに攻撃しない最大個数のルークが立方体表面上に配置されるときに満たさなければならない必要条件を示す.さらに立方体を自分自身に重ね合わせる変換で移り合うn-クイーン問題およびn-ルーク問題の解を同一視するため,正8面体群の立方体への作用からn-クイーン問題およびn-ルーク問題の解の集合への作用を導入し,その作用に関する同値類の個数を求めることで本質的に異なる解の個数を計算する.n-クイーン問題(n ? 8)およびn-ルーク問題(n ? 6)の本質的に異なる解の個数を報告する.
- 2012-06-15