米粉食パンの品質に及ぼす米粉製粉技術の影響
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概要
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米粉食パンの品質に及ぼす各種米粉製粉方法の影響について検討した.使用した各種米粉類はグルテンと8:2の割合で混合され,米粉食パンの調製は市販のホームベーカリーによった.胴搗粉砕法や気流粉砕法で調製した米粉は,本実験に使用したホームベーカリーによる米粉食パン作りには,食パンの高さ,形状,比容積,圧縮強度などの面から不適当であった.一方,ロール粉砕法と気流粉砕法を組み合わせた二段階製粉法や酵素液(ペクチナーゼ)浸漬後気流粉砕する酵素処理製粉法による米粉は,本実験条件下での米粉食パン作りに適していた.食パン用米粉の特性としては,米粉の粒度は小さいほど良いわけではなく,粒度分布は63μm 以下の粒径割合の多いことであった.また,米粉の吸水力はデンプンが糊化するまでは小さく,糊化後急激に増大する米粉が適していた.さらに,米粉の損傷デンプン含量は多いほど,食パンの高さや比容積が低くなる傾向が認められ,米粉の損傷デンプン含量と食パンの比容積の間には負の高い相関が認められた.以上の結果,本実験条件下での米粉食パン用米粉としては,損傷デンプンが少なく,吸水力が小さく,63μm 以下の粒径割合の多い米粉が適していた.
- 2012-03-31
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