日本人小学生の英語コミュニケーション能力
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概要
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本稿は、湯川笑子・高梨庸雄・小山哲春による共同研究「評価を取り入れた小学校英語教育カリキュラム構築と中学校英語教育との連携」の研究結果のうち、小学校段階での英語学習の成果を調査したYTKリスニングテストとYTKスピーキングテストの結果の概要を要約し、日本人小学生の英語コミュニケーション能力を考察するものである。3年生以上で週1〜2時間の英語授業・活動を実施している学校に学ぶ児童1084名および中学入学直後の514名のデータによれば、小学校で一般的に教えられている内容に基づいたYTKリスニングテストで約8割を得点する力が育っているが、英語テキストのまとまりを理解する力は学校間の差が大きい。2人一組で3分間ネイティブスピーカーと話をする力も236名のサンプル児童はおおむね身につけていたが、会話統制力や表現力にはばらつきがあった。今後現行の小学校英語の標準化と、こうした小学校段階での学習成果を生かす中学校での指導のありかたが求められる。
- 2008-03-31
著者
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