「活動記録」における学習者の文化認識に関する一考察 -学習者の異文化理解へのかかわりを目指して-
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概要
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本研究は、学習者の異文化理解にかかわるための教師の役割について考察することを目的に、試行的調査として「学習者訪日研修(大学生)」における自律学習支援のしかけの一つである「活動記録」から、学習者のどのような文化認識が表れているかについて分析し、考察を行う。「活動記録」は文化・社会に関する気づきを日本語で自由に記述するものであるが、本論では参加者の記述にクリティカルな異文化間理解能力を構成する要素に関連する記述を取り上げて考察した。その結果、異文化に対する共感・否定の態度や自文化への言及、知識の確認や修正、言語能力を内省するなどの記述が見られ、クリティカルな異文化間能力への発達段階にある文化認識が表れているのではないかと思われる。教師には「活動記録」の記述をより内省が表れるよう導くための役割が求められている。
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