BN体上の楕円曲線y^2=x^3±2^i3^jのトレースの全決定
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概要
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素数pがp=36z^4+36z^3+24z^2+6z+1(z∈Z)と表されるときpをBN(Barreto-Naehrig)素数と呼び,BN素数を標数とする有限素体をBN体と呼ぶ.白勢[5]はBN素数がp=(6z^2+3z+1)^2+3z^2と表せることを指摘し,この事実を用いてBN体上の楕円曲線E:y^2=x^3+2^i3^j(i,j∈Z)の有理点群の位数を大部分のi.jについて理論的に決定した.その特殊な場合にはEは埋め込み次数12のpairing-friendly曲線の一種(BN曲線)となる.しかしながら一部のりについての位数は実験による予想として述べられていた.本稿では環Z[ω](ω=(-1+√<-3>/2)における6乗剰余記号の値を導出することにより,[5]の結果を拡張しBN体上の楕円曲線y^2=x^3±2^i3^jのトレースを全てのi,jについて理論的に決定する(位数決定と同値).その結果として[5]の予想が真であることが証明される.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2011-09-02