男性家族介護者の介護役割と男性性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
研究ノート(Note)本稿の目的は、男性規範の呪縛のなかで男性家族介護者が抱える介護役割遂行の困難さを、男性性と男性のコミュニケーション特性の視点から考察することにある。男性家族介護者は、伝統的な男性規範によって行動や考え方が縛られることで、他者との「関係性」や「親密性」を構築・維持することが困難な状況に置かれており、そのことが地域関係や社会関係の縮小につながっていると推測される。本稿では、男性規範の呪縛のなかで男性家族介護者が抱える介護役割遂行の困難さを、男性性と男性のコミュニケーション特性の視点からアプローチするために、まず、男性性の特質と男性のジェンダー役割について論じた。次に、伝統的な男性規範だけではなく男性のコミュニケーション特性も、男性家族介護者の介護役割遂行に困難をきたしているのではないかという問題意識の下、男性のコミュニケーション能力の形成要因に焦点をあて、男性のコミュニケーション特性を3つの観点から整理した。そして、男性家族介護者の先行研究のなかから、男性性と男性のコミュニケーション特性に関わる論点の整理と考察を行なった。最後に、男性性と男性のコミュニケーション特性の影響のために、地域関係や社会関係が希薄になりがちな男性家族介護者の社会的孤立を防ぐための支援策として、アサーション・トレーニング(assertion training)を提案した。
論文 | ランダム
- 視覚探索における空間配置の意識的学習が文脈手がかり効果に与える影響(マルチモーダル・感性情報処理の基礎と応用,一般)
- マルチホップネットワークにおける汎用OSを用いたセキュリティ機構の応答性制御方式(ネットワークセキュリティ,ネットワーク技術及び一般)
- 分散環境における最悪応答時間の改善を考慮したタスククラスタリング(分散システム,ネットワーク技術及び一般)
- P2P-Grid環境におけるタスク割り当てのためのピアグループ構成手法(フォトニックネットワークシステム,光ルーティング,ブロードバンドアプリケーション,一般)
- プラズマ重合膜で補強したカーボンナノチューブを用いる電気化学センサ(有機材料・一般)