放射線計測学実習における学習効果の調査 : 実習前後の意識や理解度の変化
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概要
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岐阜医療科学大学保健科学部放射線技術学科の3年次前期に開講されている放射線計測学実習において,実習の前後での放射線計測学に関する意識や知識の変化の把握,並びに実習内容の見直しのためのデータ収集を目的として,質問調査をおこなった。調査の対象者は,平成21年度に開講された放射線計測学実習を受講した学生84名である。調査方法は,実習実施前後において「放射線計測学実習に関する学生自身の考え」,「実習に期待すること(実施後の思い)」,「レポートの書き方に関する基本知識」,「専門用語の知識」等を質問用紙にて回答してもらった。受講者の意識の変化では10%以下の有意水準では有意ではなかったものの,実習により放射線計測学に関する興味が増した一方,実際に放射線を扱う実習操作やデータ解析を通して実習や結果をまとめることの骨折りを感じたようである。実習報告書の書き方や放射線計測学に関する専門用語の知識に関しては,多くの項目で低い有意水準を設定しても有意に知識が増加していることが確認されたが,放射線,放射能,ガンマ線,ベータ線等といった基本的な専門用語に関しては,実習後の方が説明できると回答した者が減少した。非常に興味深い結果であるため今後も継続して調査を進めていく必要がある。本調査結果を基に実習内容を改定するなどの改善が期待できると共に,次年度以降も継続して調査することで内容改定の効果や学生の基礎学力の程度等を把握できることが期待される。
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