地震を想定した災害時要援護者に対する避難支援 : 移動に障害のある人の避難訓練と避難訓練事例集の活用方法
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概要
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【目的】地震を想定した災害時要援護者(以下,要援護者)に対する避難支援の地域ケアシステムを構築することを目的に,移動に障害を有する要援護者の避難訓練を報告し,避難支援に対する理学療法士の必要性を提言する。また,避難訓練の事例集(以下,事例集)を作成し,事例集が地域の保健医療専門職にどのような点で有用であるのかを検討する。【方法】要援護者5名に対して,研究者らが独自に作成した調査票と実施手順をもとに避難訓練を実施した。さらに,茨城県内の市町村と保健所,訪問看護ステーションの149名に,5事例の事例集を配布し,郵送にて利用方法に関する質問紙調査を行った。【結果】5事例のうち,自力での避難が困難な2事例について詳細な報告を行う。2事例に対して,停電を考慮した避難方法を指導し,屋外への避難訓練が実施できた。質問紙調査は,22件(回答率14.9%)の回答があり,事例集の主な活用方法は,要援護者とその家族,専門職種への避難支援教育の教材であった。【結論】地域ケアシステム構築に向けて,避難を可能にするために地震発生前からの理学療法士の関与は重要である。さらに,事例集は,避難支援教育の教材として有用である可能性が示された。
- 2011-10-20
著者
-
上岡 裕美子
茨城県立医療大学保健医療学部理学療法学科
-
伊藤 文香
茨城県立医療大学
-
松田 智行
茨城県立医療大学 保健医療学部理学療法学科
-
上岡 裕美子
茨城県立医療大学
-
木下 由美子
茨城県立医療大学 保健医療学部看護学科地域看護学
-
伊藤 文香
保健医療学部 作業療法学科
-
木下 由美子
茨城県立医療大学保健医療学部看護学科
-
鈴木 孝治
国際医療福祉大学小田原保健医療学部作業療法学科
-
富岡 実穂
茨城県立医療大学保健医療学部看護学科
-
伊藤 文香
茨城県立医療大学作業療法学科
-
松田 智行
日本理学療法士協会
-
松田 智行
茨城県立医療大学 保健医療学部 理学療法学科
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