「アメリカの影」とエコロジカル・アイデンティティ : 日本のある環境NGOを事例として(<特集2>2010連続ワークショップ「私たちの歴史を創造する・私たちの歴史を書く」)
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概要
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2009年4〜9月にかけて日本のある環境NGOのスタッフ29人に対してエコロジカル・アイデンティティに関する質的インタビュー調査を行った。その理由は、環境NGOに勤めるスタッフはエコロジカル・アイデンティティを保持していると考えられているからである。結局はエコロジカル・アイデンティティを保持していないとみなされる3人を除いた26人のインタビュー・データの分析に基づき、「自然体験」「自然の喪失実感」「家族」「本・メディア」「学校」「環境に関する社会的出来事」「アメリカの影」という7つの要素が調査参加者のエコロジカル・アイデンティティ構築に重要であったことが判明した。最初の5つの要素は過去のSLE(Significant Life Experiences/環境的行動につながる重要な体験)研究の調査と重なるものであり、残りの2つは今回の分析の中で新たに浮かび上がってきた要素である。そのうち、特に本論文では第二次世界大戦と関連した「アメリカの影」という要素に焦点が当てられている。本研究で「アメリカの影」を構成しているのは、日本における米軍の存在、および結果的に戦後の米軍占領へとつながる1945年のアメリカによる広島への原爆投下、の2つである。本論文は、それらに関連したナラティブを提示することで、「アメリカの影」が2人の調査参加者のエコロジカル・アイデンティティを部分的に構築しているのを示すことを目的としている。
- 2011-09-10
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