人工膝関節全置換術(TKA) 施行患者の予後予測因子の検討 -歩行自立と膝関節機能との関連性-
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概要
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人工膝関節全置換術(TKA) 後に歩行自立となるまでの期間(days for independent gait, DIG) に影響する因子を明らかにするため, 年齢, 性, 身体的特徴, 歩行時の疼痛の程度, 膝関節可動域, 膝関節筋力, 術側上肢と非術側上肢によるファンクショナルリーチテスト(FRT) 値の差(difference of FRT value, DFRTV) を検討した. 2010年3月〜12月の期間に秋田赤十字病院で変形性膝関節症により片側TKA (ADVANCE Knee System ; Wright Medical Japan) が施行され, 術後は定められた同一のプログラムに従って機能訓練を受けた患者22名(男性2名,女性20名), 平均年齢73.2歳(61〜84歳) を対象とした. 統計解析にはSPSS 12.0J for Windows を用いた. DIG は平均10.4日(4〜21日) であった. 術前因子のうちではbody mass index (BMI) のみDIG と有意な相関を示した(P=0.01). 術後の因子では, 術後1週の膝伸展角度(P=0.002), 膝屈曲筋力体重比(P=0.006), 歩行時の疼痛(P=0.02), DFRTV (P=0.008) が有意な相関を示した. またDFRTV は年齢(P=0.03), BMI (P=0.045), 歩行時の疼痛(P=0.02) と有意に相関していた. TKA に関するプログラムでは術前の体重コントロール, 疼痛コントロールのための低侵襲の手術手技や適切な医療管理, 術後早期からの膝屈曲・伸展訓練が重要であると考えられた.また新たに考案したDFRTV はバランス能力だけでなく術後歩行時の疼痛を評価できる簡便なテスト法であると考察した.
著者
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山平 斉
秋田赤十字病院リハビリテーション科
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工藤 俊輔
秋田大学医学部保健学科理学療法学専攻
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工藤 俊輔
秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻理学療法学講座
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岡田 恭司
秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻理学療法学講座
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坂本 和寛
秋田赤十字病院
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山平 斉
秋田赤十字病院
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