移動通信における円形回転アンテナを用いたOFDM受信機の受信特性(一般,音声・音響信号処理,音声及び一般)

概要

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移動通信環境下でOFDM 方式を用いる場合,伝送路特性の時間変動により受信特性が大きく劣化する.著者らは既にこの改善手法として,円形アレーアンテナを回転させることで受信アンテナの大地に対する相対速度を下げ,伝送路特性の時間変動による劣化を補償する手法を提案している(以下,このアンテナを回転アンテナと呼ぶ).また,移動体の速度変化に対して,最適な回転数に逐次更新する手法を提案した.ここでは回転数が僅かに異なる2つの回転アンテナを用いる.そして,それぞれの回転アンテナにおける受信シンボルの,復調判定前後の誤差を評価関数として,最急降下法を用いる.この手法により,伝送路特性の時間変動を最も補償する回転数に逐次更新する.しかし,この手法では2つの回転アンテナを用いるため,システム規模が肥大化し,実装が困難であると考えられる.本稿では,より実装可能なシステム構成を目指し,1つの回転アンテナにより回転数を制御する手法を提案する.計算機シミュレーションにより,提案手法の有効性について明らかにする.
2011-05-05