都市屋外のゴキブリ生息調査 : VIII クロゴキブリの消化管内容物の分析
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概要
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屋外に生息するクロゴキブリの摂食物を調べるために,2010年6〜12月に,東京都港区にある小緑地において,粘着トラップにより捕獲調査を行った.総捕獲数は513個体,成虫32個体(雌18個体,雄14個体),幼虫481個体であり,捕獲数の93.8%は幼虫であった.平均捕獲数は,成虫8.0±4.3個体/トラップ(0.0-2.3個体/トラップ),幼虫120.3±54.1個体/トラップ(0.0-26.8個体/トラップ)であった.捕獲した老齢幼虫34個体,雌成虫18個体,雄成虫14個体を解剖し,消化管内容物を分析した.光学顕微鏡で内容物が形態的に識別できた個体は,老齢幼虫が全解剖数の94%であり,成虫は69%であった.光学顕微鏡で判別できた内容物の多くは,クロゴキブリとチョウバエ類の昆虫破片,寄生虫および寄生虫卵,植物繊維,菌類であった.内容物中のクロゴキブリの破片は,脱皮殻や死骸の摂食によるもの,チョウバエの破片は,死骸の摂食や生きている個体の捕食によるものとそれぞれ考えられる.解剖による消化管内容物の観察によってゴキブリが屋外で実際に摂食したものの一部を確認することができた.
- 2011-06-20
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