F2-8 ゴムベルト開発におけるCAEの活用事例(F2. 企業におけるCAEの適用(2))
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概要
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伝動べルトは,2つ以上のプーリ間に巻き掛けて動力を伝達する機械要素であり,その動力伝達の形態により「かみ合い伝動べルト」と「摩擦伝動べルト」に大別される.「かみ合い伝動べルト」は,べルトとプーリに設けた歯がしっかりかみ合って動力を伝達するので,CAEにおいては摩擦力を無視できることが多い.一方「摩擦伝動べルト」は摩擦力が動力伝達の主体であり,摩擦を考慮する必要がある.本発表においては,かみ合い伝動,摩擦伝動のそれぞれについて,ゴムべルトのCAE解析を実施した事例を紹介する.また,伝動べルトは柔軟に屈曲させてプーリに巻き掛けるため,ゴムやウレタンなどのエラストマーを構成材料の主体としているが,特にゴムに関しては補強のためにカーボンや短繊維を用いて強化する場合がある.更に,高い張力を受け持つための高強度な撚り心線を長手方向に通して強化しているが,その撚り心線の引っ張り弾性率はエラストマーに対して1000倍以上大きく,一方,曲げ弾性率はそれほど大きくない(つまり引っ張りに強く曲げやすい).このようにべルトの構成材料は非線形性や異方性が強く,CAEにおいてはかなり扱いにくい.今回はそれらの材料を効率的に計算できるように行ってきた工夫についても紹介する.
- 2010-09-23
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