サーチ理論と均衡失業率 : 2010 年ノーベル経済学賞に寄せて
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概要
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2010 年のノーベル経済学賞はサーチ理論の開発と労働市場分析への応用に貢献した Diamond, Mortensen, Passarides 教授に授与された. サーチ理論は摩擦の存在を前提としているため, 労働者の求職行動や企業の求人行動, 賃金決定の分析に有用である. これらにマッチング関数を組み合わせることで UV 曲線の理論的根拠が与えられる. このような均衡失業理論のフレームワークは DMP モデルと呼ばれており, Walras 型労働市場に替る仕組みを提供するものである. DMP モデルは失業構造の解明, 賃金決定方法, 社会的最適条件の在り方, 雇用政策の効果の検証に多くの知見を与えるものであるため, 労働市場分析の標準モデルとなっている.
- 2011-09-30
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