マンモグラフィ用増感紙の温度特性と精度管理
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概要
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乳がん検診を目的としたマンモグラフィでは常に安定した高画質の画像を得るために詳細な精度管理項目を定め実施している。しかし,精度管理を行っているにもかかわらず臨床現場においてX線写真の濃度が時期によって変化する事例が見られた。その変動要因として現在の管理項目にはない増感紙(Gd2O2S:Tb)の温度依存性に着目し,増感紙の温度特性と写真濃度の関係について詳細な検討を行なった。マンモグラフィ用の増感紙-フィルム系について,ACR推奨ファントムを用い標準的な撮影条件(28kV,32mAs)のもとで実験を行った結果,増感紙温度が±10℃変化すると濃度は±0.20変化し,規定の管理幅±0.15を越え精度管理上無視できないことが明らかになった。さらに,温度特性のデータをもとに増感紙温度の変化に対し管電流時間積を変えて一定濃度の画像を得る温度補償の方法を提案し,実際にファントム画像を撮影して温度補償が可能であることを確認した。また,増感紙温度を例えば10℃の低温に保つことができれば,20℃〜30℃の場合に比較しX線線量を10〜20%低減できる可能性を示した。
- 国際医療福祉大学の論文
- 2006-02-10
著者
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