金融政策と株式収益率 : インパルス反応による分析
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概要
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論説(Article)本稿では、インパルス反応分析を使い、わが国における金融政策が株式収益率に与える効果について分析した。インパルス反応はコールレート(あるいは日銀当座預金残高)やマネタリーベース、株式収益率、生産指数、インフレ率などを含むVARモデルから計算されたものであり、推定の期間は1978年1月から2001年2月と2001年3月から2004年12月である。この結果、わが国の金融緩和はコールレートを政策目標変数とした時期だけではなく、量的緩和政策を行った時期にも、株式収益率を引き上げる方向に影響したという結果を得た。We investigate the effects of monetary policy innovations on stock market returns by using the impulse response method. Impulse response functions are estimated using a VAR model including the call rate (or current account balance), monetary base growth, stock returns, industrial production growth, and the inflation rate. The sample periods are January 1978–February 2001 and March 2001–December 2004. We find that monetary expansion resulted in increased stock returns in Japan not only for the period of the call rate targeting policy but also for the period of the quantitative easing policy.
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