タスクとテキストタイプがL2作文の言語分析に与える効果
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概要
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本研究は制限時間のあるL2日本語作文に対し、タスク条件(統制群、語彙辞書使用群、モデル文使用群)とテキストタイプ(意見文、記述説明文)が言語分析(流暢さ・複雑さ・正確さ)に与える効果を検証した。L2日本語学習者19名分38作文を分析した結果、語彙辞書群はモデル文群と比較して、流暢さ(異なり語の数、p<.05)に統計的に有意な負の効果を示した。また記述的には、語彙辞書群は正確さに負の傾向、モデル文群は複雑さ(意見文のみ)に正の傾向を示した。テキストタイプ別の比較では、記述説明文は流暢さ、正確さに効果を見せる一方で、意見文は複雑さへの効果を見せ、複雑さと正確さの間にtrade-off効果が見られた。
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