メモリ消費電力に基づくCPU周波数の動的制御
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概要
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本稿では、メモリ消費電力に基づく動的な CPU 周波数制御手法について述べる。近年のプロセッサには DVFS と呼ばれる CPU 周波数および電圧を変更可能な仕組みが実装されている。CPU 使用率 100% の場合に DVFS を利用し省電力化する先行研究では、アプリケーションの性能が CPU 周波数に依存する CPU 依存型か CPU 周波数に依存しないメモリ依存型かを、パフォーマンスカウンタ (PMC) により判定し、メモリ依存型のアプリケーションの実行時に CPU 周波数を低く設定する。メモリ依存型では CPU 周波数を低く設定しても性能低下が小さいため、高性能と省電力が両立する。しかし、PMC は性能解析など様々な用途で利用されるため、CPU 周波数制御に PMC を利用すると、PM Cの用途が限定される問題がある。本稿では、CPU 依存型のアプリケーションの実行時にメモリ消費電力が小さく、メモリ依存型のアプリケーションの実行時にメモリ消費電力が大きいことを実験により明らかにし、メモリの消費電力に基づき CPU 周波数を制御する手法を提案する。提案手法の NPB による実機上での評価では、8 個中 6 個のベンチマークにおいて概ね目標通り性能の制御を行うことができた。また、5% の性能低下を許容する条件で CPU 周波数を制御した場合に、lu ベンチマークでは、3% の性能低下に対し、最大 9% 消費電力量を削減できた。本手法は、PMC を利用せず、センサーから取得するデータを利用しており、BIOS レベルの実現も可能である。
- 2011-07-20
著者
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成瀬 彰
富士通研究所
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中島 耕太
富士通研究所
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中島 耕太
株式会社富士通研究所
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中島 耕太
(株)富士通研究所
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成瀬 彰
(株)富士通研究所
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平井 聡
株式会社富士通研究所
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平井 聡
(株)富士通研究所
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三輪 真弘
早稲田大学大学院基幹理工学研究科
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三輪 真弘
(株)富士通研究所
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