支払請求時期の多角的分析
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概要
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請求遅延発生の一因として,支払事由の「気付きにくさ」が考えられる。本研究では,支払請求時期の分析を行い,「気付きにくさ」の定量的評価を試みた。平成20年4月から平成21年3月の間の入院・手術給付金の初回請求案件を分析対象とした。契約日から保険事故発生までを「契約経過期間」,保険事故発生から請求受付までを「請求所要期間」として分析を行ったところ,請求所要期間は入院期間と負の相関関係を認めた。続けて,全請求案件における,請求所要期間が2年以上の案件の占める割合を「2年以降請求率」として算出した。この2年以降請求率は請求所要期間と高い正の相関関係を示し,また,平均入院期間とも負の相関関係を示した。さらに,契約経過期間が長くなれば2年以降請求率も上昇した。以上より,2年以降請求率は支払事由の「気付きにくさ」の指標となることが示された
- 2011-03-17