秋田県における市町村のシンボル生物の変遷とその教育利用
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概要
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平成の大合併に伴い秋田県では69あった市町村が25になった。各市町村は平成の大合併以前から独自にシンボル生物(木、花、鳥、魚、昆虫など)を制定していることが多かった。本研究では、シンボル生物が平成の大合併に伴いそのように変遷されていったのか、またシンボル生物がどのように教育に利用されてきたのか(利用されているのか)を明らかにすることを目的とした。 秋田県に69あった市町村のうち、なんらかのシンボル生物を制定していたのは上小阿仁村と旧角館町をのぞく67市町村であった。そして合併の前後で変更のなかった秋田県内10市町村(上小阿仁村を含む)のシンボル生物にはもちろん変更がなかった。合併の形態には新設合併と編入合併がある。秋田県で新設された市町村のうち、シンボル生物をまだ制定していないのは3市1町(能代市、三種町、横手市、湯沢市)であった。また編入合併の場合では、廃止された自治体が制定していたシンボル生物は消滅し、編入先の自治体が制定していたシンボル生物がそのまま残っていた。 シンボル生物の教育現場への利用について秋田県の小中高の学校教員にアンケートを行ったところ、シンボル生物自体があまり意識されておらず、教育にシンボル生物を活用しているケースは少なかった。一方、教育現場ではないが、各地域のシンボル生物が自治体の章、デザインマンホール、カントリーサインなどに描写されていたり、地域の情報ブログなどでシンボル生物の名称が使用されていたりと知己にシンボル生物が密着しているケースもみられた。
- 2010-05-31
著者
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