M-V搭載太陽センサ付地磁気姿勢計(GAS)
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概要
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ロケットの飛翔姿勢を測定する事は,ロケット工学上及び搭載観測計器のデータ解析の為の情報としても極めて重要である.太陽センサ付き地磁気姿勢計(GAS)は,地球磁場方向を基準としたロケットの姿勢角(地磁気姿勢角)と太陽方向を基準としたロケットの姿勢角(太陽角)を測定するものである. M-V型ロケット機のB2PL及びB3PL部の基本計器部に搭載される地磁気姿勢計(GA)は小型軽量で信頼性が高いリング・コア型のフラックス・ゲート磁力計である.GAセンサはロケットの機軸方向成分(GAZ)とこれに垂直な平面内で互いに直交する二成分(GAX,GAY)を持った主成分タイプである.測定する姿勢情報はロケット座標軸と地球磁場ベクトルとの成す角度で,これによりスピン周波数やコーニング角の大きさ及びコーニング周期が得られる.尚,ロケット本体や他の搭載観測計器からの磁気的なバイアスを打ち消すためのオフセット・システムを採用し,チェックアウト・コネクタを用いてバイアスを補正する事もできる.また,基本計器部に搭載される太陽センサ(DSS)は7bitのグレーコードによるデジィタル型の太陽センサーで,ロケット機軸と太陽方向との成す角度を検出して,ロケットの姿勢を測定するものである.これら2種類の姿勢センサの出力からロケットの絶対姿勢を決定する事もできるようになっている.尚,M-V型ロケット機の基本計器部に搭載されるGASのセンサと電気回路部は各号機とも同一のものである.付図にGASの外観図及び搭載位置とセンサの方向を示す.(図1-図5)
著者
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