離散変量と連続変量が混在する異常検出問題における母数が未知のときの期待誤報率
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概要
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連続変量と離散変量が混在し, 母数が未知の場合の異常検出問題における期待誤報率について, 離散変量の値が与えられたときの連続変量の分布が共通の分散共分散行列を持つ正規分布に従うとするロケーションモデルを想定し議論した.母数が既知であるときの異常検出統計量に初期データに基づく推定量を代入する推定方式に加えて, 初期データと判定データの両者を用いる尤度比検定に基づく検定方式を導いた.棄却限界値の決定法として, 統計量の近似的分布を用いるχ^2分布法と, 初期データの連続変量の変動も考慮するF分布法を取り上げた.2値変量の場合について, 連続変量の数, 初期データの大きさ, および設定する誤報率の値を変化させ, 期待誤報率を数値計算により求めた.その結果, χ^2分布法よりF分布法のほうが期待誤報率が設定値に近く安定していることが示された.また, F分布法を用いた場合, 検定方式が推定方式に比べ同様の意味で優れていることが確認できた.さらに, 2値変量の両水準が観測されるという条件を課す場合, 検定方式の期待誤報率は設定値に非常に近い値を与えることも確認できた.
- 2011-01-15
著者
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篠崎 信雄
慶應義塾大学理工学研究科開放環境科学専攻
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篠崎 信雄
慶應義塾大学理工学部
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篠崎 信雄
慶應義塾大学理工学部管理工学科
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篠崎 信雄
慶応義塾大学
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篠崎 信雄
東京経済大学
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飯田 孝久
慶應義塾大学
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飯田 孝久
慶應義塾大学理工学部管理工学科
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