産後1ヵ月時・4ヵ月時点の母親の育児ストレスコーピング方略 : 育児生活肯定的感情に焦点をあてて
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概要
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本研究の目的は, 産後1ヵ月と産後4ヵ月時の母親の育児ストレスコーピング方略について育児生活肯定的感情, 夫婦関係満足との関連から明らかにすることである。産後の母親190名を対象とし, 産後1ヵ月時と4ヵ月時に縦断的質問紙調査を行った。育児ストレスコーピング方略は日本語版Ways of Coping Checklistを, 育児生活肯定的感情は産褥期育児生活肯定感尺度を, 夫婦関係満足には夫婦関係満足尺度を使用した。母親は産後1ヵ月時に4ヵ月時よりも【ソーシャルサポート】方略を多く用いていた。育児生活への肯定的感情は産後1ヵ月時よりも4ヵ月時のほうが有意に高くなり, 両時期ともに肯定的感情へポジティブに影響するコーピング方略は, 【問題解決】方略, 【積極的認知対処】方略であり, 夫婦関係に満足している母親はその方略を用いる傾向があった。また, ネガティブに影響するコーピング方略は, 産後1ヵ月時では【自責】方略, 産後4ヵ月時では【回避】方略であった。以上より, 産後1ヵ月時と4ヵ月時の母親のコーピング方略に注目したうえで, 継続的に母親を支援する必要性が示唆された。
著者
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平田 伸子
九州大学大学院医学研究院保健学部門
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野口 ゆかり
九州大学大学院医学研究院保健学部門
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仲道 由紀
九州大学大学院医学研究院保健学部門
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野口 ゆかり
福岡保健学院福岡看護専門学校
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仲道 由紀
九州大学大学院医学研究院保健学部門看護学分野
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永田 真理子
久留米大学医学部看護学科
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平田 伸子
九州大学大学院医学研究院保健学部門看護学分野
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野口 ゆかり
九州大学大学院医学研究院保健学部門看護学分野
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平田 伸子
九州大学医療技術短期大学部
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平田 伸子
九州大学大学院
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