高等学校で行われるべき「話す」日本語の教育
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概要
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筆者が長年大学で日本語の教育に従事していて痛感するのは、日本人大学生の「話す」、または「口頭で説明する」能力の絶対的な不足である。筆者はこの原因を、日本の高等学校の国語教育における問題ではないかと考え、高等学校国語教科書の口頭表現指導部分、教科書出版社作成の年間指導計画表およびシラバス作成用資料、その他の補足資料を分析した。 その結果、以下のようなことがわかった。まず、高等学校1年で必修として履修する『総合国語』の教科書には「表現編」があるが、最後部に近いところに分量も全体の15%と少なく、この「表現編」は分量だけではなく内容においても十分ではなかった。また、高等学校の生徒が目標とするセンター試験(2008)においても「現代文編読解」のみから出題されており、受験を視野に入れた高等学校の授業において「表現編」が省略される可能性がきわめて高い。そのうえ、「表現編」は教科書内容上も授業運用上も「現代文編読解」とは何の関連もない配置がされているため、文部科学省指導要領の総合国語に記述されるような「読む・聞く・話す・書く」という4技能を組み合わせた総合的、機能的な学習は望むべくもない。以上のことからいくつかの提言を述べる。
- 2011-03-31
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