美術教育 / より良き美術表現のために1
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概要
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美術教育が感性と理性と表現によって成り立っていることは、誰にでも理解できることですが、現実の美術は、技術に支えられた教育活動が主流になっていると思われます。このままでは、多様な技術指導に関心が奪われ美術本来の目標である「美」の表現追求が蔑ろにされてしまい、その結果、やがて、美術教育の個人的・社会的存在が見失われてしまう危険性をはらんでいます。 ここでは、その問題点を解消するためと、美術が人間にとって重要な基本的存在であるかを説明しなくてはなりません。 第1章では西洋の美について、ソクラテスの本源の美→プラトンの絶対の美→アリストテレスの理想美→カントの感性美について説明しています。また、東洋の美では、謝赫の「気韻生動」について説明し、次に薬本の美では「外的刺激→六根→生命(感性)→精神(理性)→身体(技術)の螺旋的運動である」と説明しました。 第2章では、西洋画の臨画教育的方法について説明し、次に東洋の謝赫の創造画教育方法としての「画の六法および十法」について具体的に説明しました。 第3章では、人間理解のための参考事例として仏法心理学の基本理念である「一念三千論」について説明しました。 このことを通じて人間における美術の存在意義を理解していただければ幸甚です。
- 2011-03-31
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