皮膚抵抗反応からみた授業特性について
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概要
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授業のそれぞれの場面での情動反応としての皮膚抵抗反応をパワー・スペクトル分析し,その勾配を比較することにより,授業特性についての新しい知見を得ようと試みた。その結果として,次のことを得た。(1)授業中の皮膚抵抗反応のパワー・スペクトル分析ではその勾配は1/f^<1.1>〜1/f^<2.1>程度の間にある。(2)授業に気楽に参加しているときにはその勾配は1/fに近づき,授業に集中するときには,1/f^2に近づく傾向にある。(3)全体として,ベテラン教授者によるものはその勾配は高く,新米教授者は低い。(4)授業中のVTR視聴はその勾配を高め,注意を集中させている。これは当然の結果でもあるが,ベテラン,新米教授者によるものいずれも同様の傾向がある。(5)子供と対話を取りながら進めていく授業場面ではベテラン教授者の方が勾配が高く。実習生の授業より,ベテランによる授業の方が子供達を集中させている傾向にある。(6)説明・解明場面ではベテラン,実習生の間での差はない。
- 日本教科教育学会の論文
- 1998-09-30
著者
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