高等学校学業不振の生徒の理科における学習方略調査票QLS(Questionnaire of Learning Strategy)の開発
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概要
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高等学校に在籍する学業不振の生徒の学習方略を調査するために調査票QLS (Questionnaire of Learning Strategy)の開発を行い,それを用いて都内工業高等学校定時制の生徒を対象に調査した。調査票は,定期試験の行い方についてのアンケートの形で構成した。その理由は,生徒に最も関心のある試験・成績に関した前提条件を提示することにより,現実的な回答が期待でき,学習方略の発揮できる場を与えるからである。調査データを因子分析にかけたところ4因子が得られた。その因子を次のように解釈した。因子1:解答例の存在の因子,因子2:解答数の因子,因子3:不安の因子,因子4:正答の厳格性の因子。この内,因子1は学業不振の生徒に特徴的な学習方略の「解答速成方略」(producer strategy)であると考えられる。また4つの因子の中には共通して「恐れ」と「不安」という要因があると考えられた。
- 日本教科教育学会の論文
- 1988-03-31
著者
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