自然認識成立における心理・生理的活動の分析(I) : 問題解決活動における脳波に関する一考察
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概要
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最適な教授・学習活動を構成するためには,子どもの認識活動の実態を解明することが必要である。本研究は,子どもの認識活動を,学習時の心理生理的活動から明らかにするための基礎研究である。本小論においては,大学生を被験者とし,「ろうそくの燃焼」に関する問題解決活動における学習者の脳波を記録した。脳波分析により,問題解決における対象的思考と反省的思考の相補作用について報告する。脳波分析の結果は次の2点てある。(1)事象観察時の学習者の脳波には,質問回答時のそれよりも後頭部α波の出現が少ない。これは,事象観察時では視覚性注意の集中度が高いためによるものと考えられる。(2)問題解決における学習者の脳波パターンには,学習者間に高い正の相関が認められ,それは学習者の回答内容と関係がある。これらの結果から,事象観察時は,質問回答時よりも対象的思考の占る割合が高く,さらに対象的思考による情報の収集・処理が,次の回答内容の適確性に影響を及ぼすと言える。
- 1979-04-30
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