高齢者福祉施設スタッフのQWL測定尺度の開発
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概要
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本稿では,AlderferのERG理論に依拠しながら,高齢者福祉施設スタッフ(看護職員,介護職員,生活指導員)の職場環境における,待遇への満足,上司との関係満足,同僚との関係満足,成長満足の4つの基本的欲求に対する満足感を測定するQWL尺度(QWLSCL)の開発を試みた.QWLSCLの妥当性と信頼性を検証するために,共分散構造分析を用いて,近畿圏某県K市の介護老人福祉施設で働く575人から得たデータに検証的因子分析を施した.分析の過程で冗長な3項目が削除され,本来18項目からなるQWLSCLは15項目に改訂された.2次因子モデルの検証的因子分析によって示された適合度指標(GFI=.984, AGFI=.978, CFI=.978, RMSEA=.058)はいずれも,15項目版QWLSCLのデータへの適合のよさを支持した.以上の結果は,QWLSCLが構成概念妥当性をもつ尺度であることを示している.
- 一般社団法人日本社会福祉学会の論文
- 2003-07-31