事象関連電位による美しさと使いやすさの評価プロセスの違いに関する検討(マルチモーダル,感性情報処理,一般)
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概要
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事象関連電位を用いて無意味図形に対する美しさと使いやすさの評価に関わる脳内プロセスの違いを検討した.観察条件,美しさ教示条件,使いやすさ教示条件の3群の参加者に対して無意味図形を観察している際の事象関連電位を計測し,計測後に行った美しさと使いやすさの分類課題の結果に基づいて加算波形を算出した,200msから500msと500msから700msの2つの区間において振幅および潜時を比較した結果,N2に相当する成分に関しては条件によって振幅値に有意差はみられなかった.一方で,P3に相当する成分に関しては,使いやすさ評価の違いによって振幅値に有意差がみられた.さらに,評価プロセスを反映するとされるLPPの潜時が,美しさ評価条件において有意に遅くなっていた.これらの結果は,美しさと使いやすさの評価プロセスが,いずれも2つのサブプロセスから構成されることを示している.評価対象に注意を自動的に誘導するサブプロセスは,両方の評価プロセスに共通している.美しさに関しては,熟考を持続的に行うサブプロセスが続くのに対して,使いやすさに関しては,評価対象に対して注意の意図的な配分が行われると考えられる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-12-10
著者
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