強度変調方式を用いた光通信量子暗号(Y-00)に対するランダム化の効果(WDM技術,光波/量子通信,次世代NWインタフェース技術(Ethernet,OTN),アクセス網技術,光LAN技術,一般)
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概要
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前回の報告では、複数の量子信号状態を有する強度変調により構成された光通信量子暗号(基本Y-00)において、盗聴者が量子ホモダイン測定による理想的な測定を行った場合について、通信路行列の特性を分析し、量子雑音の揺らぎ幅Γを数値計算した結果を紹介した。光通信量子暗号(基本Y-00)は、強度変調だけでなく、位相変調によっても実現可能である。実用にあたっては、強度変調方式の場合、回路構成が位相変調方式より簡易であるという反面、光信号の最大値/最小値が存在し、光信号強度が異なるため、光信号の存在確率分布が、位相変調の場合よりも不均一になるという問題が発生する。この問題を解決し、さらに安全性を向上するために、信号の存在確率分布を均一化するランダマイゼーション技術が必要になる。ランダマイゼーションが安全性の向上に有効であることは知られていたが、定量的な特性の評価は不明であった。今回は、盗聴者が、強度変調を採用した光通信量子暗号に対して直接検波を行った場合、ランダマイゼーションが無効、有効の場合に、通信路行列をシュミレーションによって求め、通信路行列の特性を分析することにより量子ゆらぎ幅Γを求めた。その結果、ランダマイゼーションが、安全性向上のために有効であることを安全性評価パラメータを使って定量的に示し、位相変調の場合と同程度の均一性を実現できる見通しを得た。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2010-01-21
著者
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