TTF誘導体とF4TCNQからなる自己組織化電荷移動錯体の作製と性質(有機・薄膜デバイス,一般)
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概要
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Tetrathiafulvalene(TTF)は自己組織化して1次元組織体を形成する。また、TTFはドナー分子としてはたらき、アクセプター分子と組み合わせることでカチオンラジカル塩類および電荷移動錯体を生成し、多くの有機金属や超伝導体を与えることが報告されている。本研究では、半導体デバイス形態の1つとして注目を集めている1次元組織体の作製を目的として、「キラル部位」と「水素結合部位」を有する側鎖を2本導入したTTF誘導体TTF-2UMと4本導入したTTF-4UMを合成した。これらのTTF誘導体をアクセプター分子であるF_4TCNQと組み合わせた。作製した錯体はUV-vis-NIRスペクトルでは700〜900nmおよび400nm付近に、IRスペクトルでは2500〜3500cm^<-1>に新たな吸収が出現した。このことからTTF誘導体とF_4TCNQとの間に分子間電子移動が起こっていることが確認できた。また、AFM測定によりこれらのTTF誘導体は自己組織化し1次元組織体を形成していることを確認した。
- 2010-04-15
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