低次栄養段階における生物過程の時間的変動(シンポジウム:沿岸海域の変動の時間スケールと物質輸送)
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概要
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海洋の物質輸送を理解するには,食物連鎖における物質の流れを明らかにする必要があり,そのためには各栄養段階に属するプランクトンの現存量とそれらの呼吸,排泄,成長などの生理速度を明らかにしなければならない.プランクトンの分布は海水の流動に強く影響されるから,それらの現存量は時間的にも空間的にも変動する.また一般に体サイズが大きいプランクトンほど世代時間は長く,単位体重当たりの生理速度は遅いので,現存量,物質循環速度の変動の時間スケールは大型(高位栄養段階)生物ほど長くなる傾向を示す.したがって,目的とする事象がどのような時間-空間的スケールで変動するのかをよく理解した上で,採集,測定の計画を立てなければならない.
- 日本海洋学会の論文
- 1993-02-28
著者
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