マルチコアクラスタ向け通信手法を用いた密度行列繰り込み群法の並列化
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概要
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量子多体系シミュレーションに用いられる密度行列繰り込み群法は,本来,1 次元モデル用に開発された計算手法であるが,著者らによる並列化により,2 次元モデルに適用することが可能になった.この並列化では多くの all-to-all 通信を必要とする.しかし,現在,並列計算機の主流であるマルチコアクラスタは,ネットワークの帯域に対してコア数が多い.そのため,全てのプロセスで通信を行う all-to-all 通信はマルチコアクラスタに適していない.そこで,著者らはデータの分割方法を再構成することで all-to-all 通信を用いない並列化手法を提案する.また,実際に T2K オープンスパコン (東大) を利用したシミュレーションから,提案手法の有効性を確認する.
- 2009-07-28
著者
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山田 進
日本原子力研究開発機構
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奥村 雅彦
日本原子力研究開発機構システム計算科学センター
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今村 俊幸
電気通信大学
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町田 昌彦
日本原子力研究開発機構
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山田 進
東北大学大学院工学研究科
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今村 俊幸
電気通信大学電気通信学部情報工学科|crest Jst
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今村 俊幸
電気通信大学情報理工学部:crest (jst)
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奥村 雅彦
日本原子力研究開発機構
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今村 俊幸
理化学研究所計算科学研究機構|crest(jst)
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町田 昌彦
日本原子力研究所 情報システムセンター
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奥村 雅彦
原子力研究開発機構:CREST(JST)
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