ゲームプログラムに適したリアルタイム性の高いデバッガの提案と実装
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概要
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ゲームプログラムのようにインタラクティブ性の高いリアルタイムシステムにおいては,ブレークポイントを用いてプログラムを一時停止させるような従来型のデバッグ手法は適していない.その理由の第1は,ゲームプログラムにおいては,プレイヤのキー入力はタイミングや順番が重要であり,これを途中で中断させると,期待どおりの動きをしなくなってしまうためである.理由の第2は,ゲーム内のキャラクタの位置座標を確認するなどのたびにプログラムを停止させていては,デバッグの効率が悪くなるためである.以上の問題点を解決するため,本論文ではプログラムの実行位置の情報と変数情報をリアルタイムに更新し,さらにプログラムの実行経路情報をソースコード上にグラデーション表示するデバッガを提案し,ゲームに適した並行処理機構を持つJava風オブジェクト指向言語kameTLおよびその統合開発環境上に実装した.本デバッガを用いることにより,ゲーム開発者はプレイを中断せずにデバッグを行うことができるようになるとともに,多数のブレークポイントを設置することなく多くの有用な情報が得られるようになる.本論文では,kameTLで記述されたロールプレイングゲーム,シューティングゲームを例とし,本デバッガの有効性についても述べる.
- 2008-09-26
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