異方性反射によるレリーフ表示の基礎検討
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概要
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本論文では,平滑な面に溝を付与することで生じる異方性反射現象を利用して,任意のレリーフ状の立体形状が光線の変化にともなって見せる像の変化を物体表面に近似的に表示する手法を提案する.まず,立体形状の法線ベクトル分布を投影面上に求め,投影面に対して任意角度に設定した法線投影面に法線ベクトルを投影することで,溝の向きの分布を表すスカラー場に変換する.次にこのスカラー場に沿う線群を生成し,初めの法線ベクトル場の性質を継承した溝パターンの版下を生成する.最後にこの版下を溝として実体化し,その結果生じる異方性反射によって当初の立体形状表面に現れる反射の変化を表示できることを示す.この手法により,印刷やエンボス加工などの一般的な加工手段を利用して,ほぼ平滑な媒体面に,レリーフを施した場合と同様の視覚効果を持つ表示が可能であることを確認した.
- 2010-03-15
著者
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