きぼうロボットアームの運用の成果(宇宙応用シンポジウム〜小型衛星から宇宙ステーション関連システムの開発・運用成果〜)
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概要
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日本宇宙実験棟「きぼう」のロボットアーム(JEMRMS)は、「きぼう」の船外実験プラットフォームへの曝露実験ペイロードの交換作業等に使用する日本初の実用ロボットアームである。「きぼう」ロボットアームは、2008年6月、Flight 1J (STS-124)にて打上げ、星出宇宙飛行士により打上げ時の折りたたまれた姿勢から軌道上保存姿勢まで展開を実施した。その後、打上げ後の機能・性能チェック、ペイロード移設運用に必要なデモンストレーションを5回に亘り実施し、2009年3月に一連の軌道上チェックアウトを完了した。2009年7月のスペースシャトル(STS-127)にて、3体のペイロードが運ばれ、若田宇宙飛行士によりペイロードの船外プラットフォームへの取り付けを完了した。2009年9月の宇宙ステーション補給機技術実証機(HTV1)の打上げでは、2体のペイロードを搭載したHTV曝露パレットの宇宙ステーションロボットアームとの受け渡しを行うと共に、ペイロードの船外実験プラットフォームへの移設を完了した。更に、2010年1月、HTV1で3つのパーツに分解して打上げた子アームを野口宇宙飛行士が船内で再組み立て及びチェックアウトを実施し、2010年3月、「きぼう」エアロックを通して子アームが船外へ搬出し、船外実験プラットフォーム上の保管装置への取り付けを完了した。これにより、「きぼう」の機能的なフルコンフイギュレーションが完了した。本稿では、これら一連の「きぼう」ロボットアームの運用の実績を報告すると共に、運用準備から実運用を通して得られたいくつかの知見について紹介する。
- 2010-06-17
著者
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